川のほとりにて 今宵の焚火に想う
おせっかいな知人のせいだ・・・。
あれからこの日が来ると
思い出す。
あれからこの日が来ると
思い出す。
キラキラと輝いていたと思えるあの時代
なんだか眩しくもあり、
思い出すと「うきーっ!」と
奇声を発ってしまいたくなるような
若く、青く恥ずかしくもなる日々の思い出
長い人生の中で共に過ごした時間は
決して長いものではなかったけど
こんな自分にかかわりあってくれて
同じ時代を共に過ごした
もう30年ぐらい前もの話
プッツリと途切れて長い年月が流れて
単なるなつかしい思い出として
自分の引き出しにしまって
ほとんどもう思い出す事もなくなってきていた
そんなある日
震災で・・と
おせっかいな知人が突然連絡をよこした
とっくに何のつながりも途絶えていたと思っていたのに
友人の知人の姉の・・という何段階かを経て
突然編成された緊急連絡網のようなものが
途絶えた30年の年月を乗り越えて
それはあいつにも知らせた方が・・と
自分に一番近い知人を介して
自分の元に突然届いた
それからは毎年、この時期に思い出すように
なってしまった
知らなくてよかったのに
おせっかいなやつ
自宅は半壊、
幸い、彼女を含め家族全員無事だったとの事
東北で暮らしていることも
4人家族ということもその時初めて知ってしまった
その後のことは
一切わかりませんが
今もきっと元気でどこかで暮らしている事でしょう
歳をとり、
夢や希望もすっかりしぼんで
自宅と職場の往復の単調な日々
時に不安に押し潰れそうな時もあるけど
こんな事を時々楽しみながら
なんとか生きております
爆ぜる焚火の煙に目を細め
見上げた夜空に満天の星
ニ度と逢えない人も
同じ空の下にいる。